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好きな映画を語る。Pt27 [映画]

おはようございます。やっぱり寒くなってきた。最近まで朝は寒いんだけど、夜はそうでもなかった。
でも近頃は夜も冷えてきた。いやー冬到来だよ、もう石油ストーブつかってるし。それにひきかえ沖縄は29度だって。反則だね、つーか沖縄冬の間だけでもいたいね、もう冬眠状態で・・・またよくわかんなくなりましたが、きょうは映画を紹介します。作品名は『霧の中の風景』、監督はテオ・アンゲロプロスでギリシャフランス製作です。では・・・


テオ・アンゲロプロス全集 I~IV DVD-BOX III
霧の中の風景

この作品は1988年の作品で、ヴェネチア国際で金獅子賞をとった映画です。ではストーリーを紹介します。アテネに住む姉ヴーラ11歳と弟アレクサンドロス5歳が、まだ見たこともない自分の父親を探しにドイツへと旅にでるお話。というと一見冒険映画?ワクワクする映画?とおもわれるだろうが、そんなアドヴェンチャーな雰囲気は皆無。むしろどんよりとした曇天空がにあう切ない映画である。ドイツに父親がいると母から聞かされている2人はそれを信じているが、じつは2人は私生児である。ほんとのところ、実の父はどこにいるのかは母もしらない。だからドイツにいると子供たちにいいきかせているのは真っ赤な嘘なのである。しかし子供たちはどうしても父親にあいたくてついにお金など一銭ももたずに、ドイツ行きの列車に飛び乗る。しかし切符を確認にまわる駅員に切符をもっていないことがばれ、次の駅で降ろされてしまう。そして警察に保護されるも、にげだし、再び列車に乗る。今度は駅員に見つかりそうになったら次の駅で降りる。そうやって、列車を乗り継いでいくという方針をとる。そしてさまざまな出会いがあり、さまざまな風景があり、そこで幼い子供は現実にうらぎられ、それでも父親への出会いを夢みて、ドイツを目指しつづける。しかしこの子達の求める父親はドイツにはいない、そして出会えないという結末はみている観客も最初からわかっていることである。それゆえに切ない映画である。

ぼくのとても好きな映画の1つです。まずタイトルが好きです。とても詩的でなにか別の世界に連れてってくれる雰囲気が醸し出されています。そしてこの映画の醍醐味は一瞬息を呑んでしまうほどの映像美が随所に突如としてでてくるところです。はたしてそれはいったい何を意味するかは、わからずとも、ただただその美しい映像、風景にため息がでてしまう。そして映画では終始厳しい表情を浮かべるヴーラとアレクサンドロス。そこにぼくは彼女たちの生命を感じずにはいられません。どんなむごい状況に陥ろうとも、父親との出会いを悲痛に叫びつづける彼らの存在はあまりにも悲しいが、それゆえに心に訴えかける力は相当なものです。はたしてどううけとめればいいのか?まだ僕の中では答えなるものはでていませんが、ふとしたときにまたこの映画を見て、考えたくなるのは確かです。昨今の中国残留孤児の問題をダブらせてみてしまう人もいるかもしれません。まだまだ深く、掘り出されきってない名作であることには間違いのないことです。ぜひごらんあれ!


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鯉三

はじめまして。鯉三と申します。

まず、ブログ名に驚きました。
わたしにとってエリセ監督の「ミツバチのささやき」との出会いは、映画の見方そのものを変える出来事で、今でもジャンル分けなしで、映像作品という形では最高のものだと思っています。

テオ・アンゲロプロス監督の作品も大好きです。
「霧の中の風景」は忘れがたい映画です。老いた馬が立ち上がれなくなる。斜めからカメラが疲れきった断末魔の馬の横顔を写し、男の子がしずしず泣き出すシーン。
映像だけで反射的に涙が出ました。

これからも、素晴らしい映画についてどんどん語っていただければと思います。
by 鯉三 (2006-02-23 00:19) 

ミツバチのささやき

はじめまして。わざわざ当ブログへお越しくださいってありがとうございます。鯉三さんにとって「ミツバチのささやき」は事件だったわけですね!ぼくにとっても事件でしたねぇ~
わざわざプログのタイトルにするのもそういった思い入れが強いからではあります。でもこの映画の邦題が「ミツバチのささやき」でありまして、原題は直訳すると「ミツバチの精霊」という感じになるんですよね。ぼくは、圧倒的にこの邦題が好きです。原題を越えた邦題の数少ない例だとおもいます。
by ミツバチのささやき (2006-03-11 09:36) 

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