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好きな小説を語る。Pt4 [読書]

おはようございます。そしてあけましておめでとうございます。2006年の幕開けでございます。天気もよかったので初詣に昨日行ってきましたが、誰一人知り合いにあわず、普通に賽銭箱に100円いれて帰ってきました。なにをねがってお参りしたかも忘れてしまう始末。そしてあけて2日、おもむろにパソコンを開きブログ更新なんかをしております。では・・・今日は小説を紹介しますのでよろしくです。

ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編

ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編


ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編

ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1997/09
  • メディア: 文庫


ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編

ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1997/09
  • メディア: 文庫


ぼくにとって村上春樹の小説は、読んでいる最中は、納得行かないなぁーと突っ込みをいれながらよんだり、なんだこの表現は?なんだこの会話は?と不満をもちながら終始でもないが大半の部分をこんなかんじで読んでいきます。でも最後はとってもいいんですねー。そして読み終わると「よかったなぁ」なんて思ったりしてしまう・・・。でもなにがよかったのかがよく掴めない。とても未熟な(←大変失礼ですいません)文で独特のストーリー展開をするんだけどその背後には大きな混沌がうごめいてて、それは読みすすめるとだんだんそれが巨大化してゆく。このスタイルはとても彼独自のものだし、それは多くを語りすぎているようで、なにも語っていない、もしくは多くを語りすぎていて、それを著者自身もキャッチできていない、そんなブラックホールにほうりこまれるような気分にかられたりもする、そんなとても特異な作家のような気がします。その村上春樹のスタイルが頂点に達したものがこの『ねじまき鳥クロニクル』ではないかと思います。そしてついでにぼくにとって村上春樹マイベストがこの作品です。この作品はなにをいいたかったんだ?と思う読者が多いそうです。読み終わってなにも感じないという人も多いそうです。しかしぼくはそうではありません。感じまくりました。しかしそれが著者が意図したものと決してイコールではないと思いますが、自分なりにこの世界に近づけたのではないかと思っています。河合隼雄との対談で、彼はこの小説で夫婦というものをはじめて描くことが出来たといっています。そして河合も同じく「夫婦というものを見事に描いている」と最高の賛辞を送っています。ではじゃーこれは夫婦の物語ですか?と問われるとそうだともいえますが、そうではないともいえる気がします。んーなんとも複雑ですね。しかしそれが物語であり、小説のもつ魅力でもあります。そしてその物語の可能性を最大限にいかそうと試み、物語というものにこれでもかというくらい向き合った作品であることは決して誰も異議のない作者の姿勢であって、それを頭の片隅にでも置きながら読むととても面白い作品であることが分かると思います。ながい作品ではありますが、ぜひ読んでみてください。それでは。



※河合隼雄との対談

村上春樹、河合隼雄に会いにいく

村上春樹、河合隼雄に会いにいく

  • 作者: 河合 隼雄, 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1998/12
  • メディア: 文庫


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好きな小説を語る。Pt3 [読書]

おはようございます。どうも。あちこちで初雪が観測されていますが、例年遅くなっているんでしょうか?ねぇー。でも昔(80年初頭)を振り返ると、あきらかに積雪量が少なくなっています。間違いないですねー。2階から家をでれましたからね。それをかんがえると明らかです。つーことでなんとなく今日は小説を紹介します。では・・

愛の讃歌―愛さえあれば

愛の讃歌―愛さえあれば

  • 作者: アンヌ ヴィアゼムスキー
  • 出版社/メーカー: 日之出出版
  • 発売日: 1999/07
  • メディア: 単行本


作品は『愛の賛歌』で、著者はアンヌ・ヴィアゼムスキーです。彼女は64年の17歳の時にロベールブレッソン監督の「バルタザールどこへいく(本ブログ映画Pt12参照)」で女優デビューし、その後ゴダールと出会い、中国女で主役を演じ、そしてゴダールと結婚する。その後ゴダール作品やパゾリーニ作品などに数作でるが、70年にゴダールと離婚し、関心が演劇に向けられていくこととなる。その後彼女は舞台女優として活躍をし、テレビ出演や脚本執筆などにも手を染めていく。そしてアンヌが処女小説を発表したのが1988年のことである。じつは彼女の祖父はノーベル文学賞を受賞したフランソワ・モーリヤックで、幼少のころから文学に親しんできた。ゆえに文才もかなりあり、処女小説から注目されることとなった。本作は彼女の5作目にあたる作品で、発売するや、本国ではベストセラーになり、RTLリールグランプリ賞など数々の賞も受賞した。そんな人物の作品であります。
                                                           中国女でのアンヌ、当時20歳。

ぼくはもちろんゴダールの中国女でしって、大好きになって、他の彼女がでてる映画をみたりしていたんですが、その彼女が最近は作家をしていて、しかもかなり売れっ子の作家であることを聞いて、どうしても小説を読みたいと思っていました。いろいろ調べた結果、1冊翻訳されているとのこと。それがこの「愛の賛歌」でした。早速購入し、読みました。読んでみると文章かなりうまい!!とまず思いました。そしてなにげにストーリー展開もうまい。これはかなり評価されてもおかしくないレベルだなぁと思いました。また文章が破綻してないところも、好感もてましたしね。そして構成もじつにうまいし。やはりモーリヤックの血がながれているんだなぁと・・・
でも一番この小説でいいところは、彼女の人生観や死生観がじつに端正にやさしく表現されているところだとおもいます。これはそのまま彼女の人格に反映されてしまう部分だとおもいます。それゆえに心惹かれてしまいますねぇーじつに。もう4回くらいよみましたが、ほんといいんです。これオススメ!ぜひ読んでみてください。


中国女67年

著者近影


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好きな評論を語る。 [読書]

おはようございます。空は晴れ渡っております。今日も1日がはじまります。そしてやがて終わります。刹那ですね・・・では。今日は評論とかいってますが、小説以外の好きな本を紹介しようかなと思っています。早速ですが、紹介する本は『貧乏は正しい』(全5巻)です。著者は橋本治。

貧乏は正しい!

貧乏は正しい!


ぼくらの最終戦争(ハルマゲドン)―貧乏は正しい!

ぼくらの最終戦争(ハルマゲドン)―貧乏は正しい!

  • 作者: 橋本 治
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1998/03
  • メディア: 文庫


貧乏は正しい!―ぼくらの東京物語

貧乏は正しい!―ぼくらの東京物語

  • 作者: 橋本 治
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1998/06
  • メディア: 文庫


ぼくらの資本論―貧乏は正しい!

ぼくらの資本論―貧乏は正しい!

  • 作者: 橋本 治
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1998/09
  • メディア: 文庫


ぼくらの未来計画―貧乏は正しい!

ぼくらの未来計画―貧乏は正しい!

  • 作者: 橋本 治
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1999/02
  • メディア: 文庫

いやーずらっと並びましたねー。全5巻!これは橋本治が93年頃からヤングサンデー?で連載していたものをさらに加筆修正して発行された本でございます。内容は、なかなか一言ではいえませんが、いわゆる若者にたいして、今あなたたちがいきている社会はどういうものであるか、またどういう経緯で現在の社会システムができあがったか、そしてこれから大人になって社会にでていくあなたたちはなにをすべきか、そしていかに生きるべきかを唱えるという主軸をもった本だとおもいます。橋本治の本業は小説です。しかし、そのかたわらこういった時評的なものも数多くかいていて、僕も実際この著者との出会いは広告批評で連載されている時評「ああでもなくこうでもなく」でした。そしていまだに彼の小説は1冊もよんだことがありません、んーなぜか読む気がおきない。しかし、彼の時評はものすごく読む気が起きる。これもなぜだろうか。まぁーそういうことでぼくのなかで橋本治は小説家ではなく思想家なわけであります。では、ざっと全巻紹介。1巻ではイントロダクション的な内容。2巻ではオウム事件を扱っています(なぜこのような事件がおきるのか)。3巻ではメトロポリタン東京がどうのようにして現在の東京になったか。4巻では会社組織について、日本のバブル経済について、銀行について、などおもにお金について扱っています。5巻ではこれからの日本の未来についてのはなし、著者自身の幼少の話などが内容の中心になっています。ざっといいましたが、ぼくはこれをよんで目からうろこがでました。なにをおおげさな!とおもわれるかたもいるかもしれませんが、僕自身にかんしては本当です。そして今現在さまざまな事件が毎日のように報道されていますが、すべてのからくりはこの本に語りつくされているといっても過言ではないようにおもいます。ぜひ、興味のあるかたは1度ご賞味いただけたらとおもいます。なるべく若い人によんでもらいたいですね!!ぼくはなにか不安をかんじたりするとおまじないのようにこの本を手にとることが多いから。

橋本治


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好きな小説を語る。Pt2 [読書]

おはようございます。調子に乗って今日も小説を紹介します。また今日も短編作品です。作家は川端康成、作品名は『竜宮の乙姫』です。では・・・



掌の小説

「竜宮の乙姫」はこの『掌(てのひら)の小説』という超短編集にはいっています。なぜ超なのかというと、1話あたり1~2ページくらいしかないからです。ながいもので5~7ページくらいでしょうか。でもほとんどの作品が1~2ページのものばかりです。それが122編収録されていて全500ページにもおよぶ短編集となっています。その中の1話に「竜宮の乙姫」という作品が収録されています。3ページくらいかな。でもこれがかなり僕のお気に入りなんです。浦島太郎のはなしに竜宮の乙姫ってでてくるじゃないですか?その竜宮の乙姫はどのように竜宮の乙姫になったかを川端独特のファンタジックなユーモアでストーリーが展開していきます。展開するったって3ページたらずなんですが、見事!としかいいようがない独創性と文章表現をたくみに使い、スピーディーに無駄なく読者を誘っていきます。このはなしはほんとに好きですね。じつはこの短編集、ぼくまだ読み終わってないんですが、読み終わってしまいたくないという気持ちが少しは働いているからだとおもいます。いつも寝る前の楽しみの時間でもあるんですねー、はい。これはほんと忙しい日常の隙間にでも読むことの出来る、そして楽しめる数少ない短編集だと思います。今日は「竜宮の乙姫」をピックアップしましたが、ほかにもおもしろい話が一杯はいってます(つまんないのもありますが・・・)。ぜひとも通勤のお供に、そしてながい旅行のお供に、そしてくだらない学校の授業の内職にどうぞ、なんてぜんぜん宣伝する気はさらさらないんですが、一応紹介をしました。以上。

川端康成


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好きな小説を語る。 [読書]

おはようございます。読書の秋だし、と思ってはじめてみました。小説を紹介するわけなんですが、今日1回目に紹介するのは、短編です。「長距離走者の孤独」という表題作を含む短編集にはいっている『漁船の絵』という作品です。著者はアラン・シリトーです。では・・・

長距離走者の孤独

長距離走者の孤独

  • 作者: 丸谷 才一, 河野 一郎, Alan Sillitoe, アラン・シリトー
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1973/08
  • メディア: 文庫


この短編集は表題作があまりにも有名で、サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」とかとならんで青春小説などというジャンルとして紹介されることの多い作品です。表題作も好きですが、僕がもっと好きなのがこの短編集に入っている『漁船の絵』です。実はぼくの生涯ベスト1かも・・と思えるほど。この作品のテーマは「別れた夫婦の愛」です。ストーリーはいいませんよ、短いし、読んでくれ!で終わりたいところです。まぁー僕がどんな所に惹かれるかぐらいをいうと、まず文体ですね。とにかく文体がけんか腰なんですよ、それがなんかよくてねー、やんちゃ坊主の独白みたいなね。それと、短いながらもこれほど心にちくっとくる、しかもなんかいい痛みなんですけど、そんな刺激を読者にあたえてくれる短編もまず、ほかにはないですね。どちらかというと若い人が読むものというかは、ある程度年を経たひとが読むと心に染み込むのではないかと思います。そしてラストも最高にいい!切ない!20分くらいあればよめるので、本屋とかで立ち読みでもして読んでみてください、そして気に入ったら買ってみるのもいいですよ、何度もよみかえしたくなる短編ですから、損はないでしょう。ということで失礼しやす。


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